27円時代の分譲物件選びを考えてみました。

【ご注意】
このブログ記事は特定の分譲物件や分譲屋さんをおすすめするものでも、けなすもの(?)でありませんし、また、特定のセミナーの宣伝をして会員登録をさせて何かをいただこうとかそういうものでもありません。

太陽光発電設備の所有の方法としてもっともお手軽とも考えられないのでもない、いわゆる「分譲物件」の購入。本当にお手軽なのかどうかはわかりませんが、弊社・当ブログ主は融資を通っても購入にたどり着けないなんてことが一度のみならずなわけで、どこがお手軽(中略)はさておき、先立つものさえ払えば太陽光発電設備のオーナーになれて、あとは、毎月電力会社からチャリンチャリンなんて夢のようなお話もあったりなかったりもします。税務上は「事業所得」にされたい方は多いわけで、ということは立派な「事業」。ご近所に迷惑をかけたりしないように、また安全かつ順調に発電ができているかの点検はそれなりに必要なわけであります。(自分でやるか人にお願いするかはともかく、責任はオーナーにあることは言うまでもありません。)

そんな「分譲物件」でありますが、なかなかいい土地は見つからない、でも、27円でもやってみたいという方から弊社・当ブログ主に「この物件、どう思いますか?」というお問い合わせをいただくことがあります。どうと言われても、弊社・当ブログ主はいわゆる分譲屋さんとは相性がよろしくないことが大変よくわかりましたので、その手のご自身で決めてくださいな、と言いたいところではあるのですが、あまりによくいただくので、物件選びについて考えてみました。

といっても、どこの会社が危ないとか、どこの会社がけったいな設計をやってるとか、どこの会社が無責任とか、結構な管理費とるけど管理の中身は何なのよとか、ネットで工作やってるって本当とか、日照抜群って何と比べて抜群なのよとか、そういう話は一切ありませんので、その点はご了承ください。

また、会社の信用がどうなんだという話もありますが、あそこは危ないといったような話については、迂闊なことを言って訴えられても困りますので、当ブログでは扱わないということにいたします。

まず、「発電量シミュレーションがまともか?」を検討しましょう。くれぐれもメーカーや分譲屋さん、施工屋さんのシミュレーションを鵜呑みにしてはいけません。自分で計算をし直すようにしましょう。利回りを10%以上に見せるために、相当盛りまくっているものを何度も見たことがあります。どこの分譲屋さんとは決して言いませんが、そこの「売り方」もわかってやっているのではと思います。年間の推定発電量(kWh)は設置環境によって当然異なりますが、ざっくり計算では、

年間の推定発電量(kWh)
= パネル容量(kW)×「1,100」 くらい

です。あまりざっくりすぎてやだなという方は「パネルの傾斜角(傾き)」「パネルの方位角(真南か・何度ぐらい真南からずれているか)」「最寄りの地点」から、NEDO日射量データベースの MONSOLA-11で、年平均傾斜面日射量を検索して、

年間の推定発電量(kWh)
= パネル容量(kW)×年平均傾斜面日射量×365×「75%」 くらい

で計算されるとよいかと思います。あまりに差が大きいと何か理由がある(設置環境等がよほどいいのかそれともただ盛りまくっているだけ)ですから、あとはお察しください。36円でも32円でも29円でも27円でもなぜか10%ちょい超の物件が多いのはやっぱりいろいろと(以下略

なお、「最寄りの地点」と称して恣意的に日射量の高い地点のデータを使っている分譲物件もあったりしました。所詮シミュレーションでしかないといえばそのとおりなのではありますが、「最寄りの地点」選びにはNEDO日射量データベースの日射量マップも参考にされるとよいかと思います。

次に、「収益シミュレーション」をしましょう。業者さんの中にはこれもくれるところがあります。まあ、シミュレーションを作った下請けさんが良心的なつもりでも元請けが(中略)という話はたまにはあることであります。かかる費用やリスクとしてとして見込むべきものとして、主なものとしては以下のものがあります。

・販売価格に含まれていないものの初期費用(フェンス・防草シート・遠隔監視システム・土地の登記費用など)
・固定資産税(土地) 土地を購入した場合にかかります
・固定資産税(償却資産) 設備にかかります
・パワコンの電気代
・遠隔監視システムの通信費・運用費
・分譲物件の「管理費」や点検とか修理とか草刈りとかの費用
・損害保険料
・将来の機器交換費用(特にパワコン)
・売電収入にかかる税金(所得税または法人税・都道府県税・市町村税)
・天候や故障による売電収入の変動リスク
・固定価格買取制度が改悪されるリスク

数字を盛るのは論外ですが、これらのコスト(や様々なリスク)が全くないようなバラ色の収益シミュレーションや説明を平然と出す業者さんというのは「?」を付けるべきでしょう。「リスクなしの投資!」なんぞありえません。

一般にパネルの発電量は少しずつ落ちていきます(何かあれば極端に落ちますがそのようなことがどのくらい生じるかについてはそれなりの覚悟は必要です)。これをまったく考慮していないようなシミュレーション(年間200万だから20年で4,000万円!といったもの)はよいとは言えません。また、ときどきあるのが、固定価格買取制度による固定価格買取期間終了後の買取単価・期間が「バラ色」のものです。だれも何も保障はしていませんから、勝手に「21年目以降は25円と想定」などというシミュレーションは鵜呑みしないようにしましょう。(「一切買ってやらん」ということはないと思いますが、家庭用の電気代と同レベルで買ってもらえるとはちょっと思えません。) 21年目以降は「おまけ」、どうしても収益を想定する必要があれば「10円/kWh」程度を想定しておくのが無難ではと思います。

そして立地です。

・周囲(東・南・西)に影になるものがないか(ある場合はシミュレーションに適切に考慮されているか)
・近隣の状況(そこそこ人のいるところか・人の気配のないところか=いずれも一長一短です)
・自分がたまに見に行くなら交通手段や交通費
・発電事業を終了する際の土地の売却の見通し

などがポイントでしょうか。ある程度はインターネット上でも確認ができますね。

最後に価格です。最後に、というか、最初にだろうという話もありますが、3,000万でも3,500万でも別に納得して買われる分には止めません(そういう方にはきっと弊社・当ブログ主には無縁の生産性なんたらという制度をお使いになるという動機がおありかと予想をします)が、相応のお値段を知っておくということは大事なことであります。

土地の相場がいくらで、資機材がいくらで、工事費がいくらで連系費用がいくらか、相場は知っておいたほうがいいかもしれません。明朗会計な某L社さんのホームページなんぞは結構参考になるかと思います。あくまでも参考ですが。知らなくてもいいよという方には無理に「知ってください」とは言いません、というか知らないほうがいいかもしれません。

個人的にはあんまり盛られていると買う気が失せますが・・・、生産性なんたらを使って節税できねえから負け惜しみを言っているだろうと言われると、ぐぅもでません(笑)

提携の信販会社があるかどうかも人によってはファイナンス上は重要な場合がありますが、だからといってそれで選んで結果的に怪しげなものを買ってしまっては元も子もありません。物件・立地その他の評価をした上で、検討をしたいものです。

そんなこんなで、くれぐれも業者さんの出す資料を鵜呑みにしたり、業者さんの言いなりにならないように、自分なりの評価基準をしっかり持った上で、それに基づいて物件の比較検討を慎重になさってください。(弊社・当ブログ主は分譲物件も含めて、検討中の案件を同じ条件で比較できるように秘密の? Excel シートで管理しております。)

・・・、まあ、たまには大胆にも必要ですが。たまには、ですよ。

■■ お知らせ(1)
弊社のロクテックあびこ発電所(通称「ねぎソーラー」)(パネル 37.2kW・パワコン 29.7 kW)の発電量(TIGO EnergyによるDC側発電量(パネル発電量合計値))は、いつでもこちらからご覧いただけます。実際の売電量はTIGO EnergyによるDC側発電量の90%前後です。

■■ お知らせ(2)
当ブログの次回の情報交換会は8月下旬の予定です。詳しくは第11回 情報交換会 (納涼スペシャル号) のお知らせです。(1)をご覧ください。

■■ お知らせ(3)
当ブログ主は、7/30か7/31に東京ビッグサイトでの「PV Japan」を見に行って、8/1には相模大野での太陽光発電ムラ第2回南関東支部懇親会「しげる会」&セミナーに参加させていただく予定です。ご用(?)の方はお気軽にご連絡・お声掛けいただければと思います。

コメント

  1. スライム より:

    ですよねー!
    リアルな参考になるお話し、
    ありがとうございます。( ・∇・)
    私はDIYメインでちょっと疲れて
    ます、、、、

  2. fppvfppv より:

    コメントありがとうございます。DIYは確かに大変ではありますが、DIYの精神(?)「できることは自分でする」は大事かと思っております。「プロにまかせないといけないもの・まかせたほうがいいもの」はプロにおまかせで、負担に感じない範囲&安全面でも問題の生じない範囲でやりましょう!

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