2016年こそエクストリーム過積載で収入最大化に挑む(4)

※土地の面積の計算方法を一部修正していますので、当初公開のものから結果が変わっています。

いろいろとグラフ化などもしてみようかなと思ったところではありますが、ここで、某所の某氏が某社の某三相9.9kWパワコンの入力回路1つあたりに2ストリング並列でぶっこみなどという「エクストリームTBC」(勝手に命名・なんだか毛抜きのエステ屋みたい)を発案されましたので、このシミュレーションに挑んでみます。

5回路全部にそれぞれ2並列(東向き設置と西向き設置を1並列ずつ)を入れてみると妄想します。あくまでも妄想の世界ですから、「危ないからやめろ」とか「保証が云々」という話はナシでお願いします。また、東向き設置と西向き設置を1並列ずつの並列接続は若干のロスが出ることが想定はされますが、1%とか2%といった程度のはずなのでここでは気にしないことにします。

また、せっかくのエクストリームですから、傾斜角30度で挑んでみます。

例によって305Wパネルで挑んでみます。開放電圧がSTCで45Vくらいです。本州の特に寒くない場所であれば真冬はマイナス10度くらいまでを想定しておけばよろしいかと思いますので、開放電圧の最大値は50Vとか51Vくらいでしょうか。当該のパワコンの入力電圧の上限は570Vらしいので、11直列に挑みます。5回路に2並列ずつですから事実上の10並列です。パワコン1台につき110枚、パワコン5台で550枚ですから、パネルの容量は167.75kWです。「トリプル過積載」超えであります。

ということで、167.75kW分、全部のパネルを「真南向き設置30度」と、半数ずつのパネルを東向きと西向きにそれぞれ向ける「東西背中合わせ設置30度」で対決であります。

トリプル過積載(TBC・東西背中合わせ30度・真南30度)サマリー

トリプル過積載(TBC・東西背中合わせ30度・真南30度)サマリー

年間の総発電量では、僅差で「真南向き設置」の勝ちでありました。

しかしながら「真南向き設置」と比較して、「東西背中合わせ設置」は影の影響をほとんど考えなくていいわけで、土地も少なくて済みます。土地が高いとか、面積が限られているとか、わけあって「トリプル過積載」級でガンガン詰め込みたいとか、そういう方には「案外差は小さい」朗報な結果(?)でありました。

・・・ではありますが、この結果は「真南向き設置30度」で「ポイ」があまりにも多発する「トリプル過積載」(300%超)級の過積載の場合のものです。「エクストリーム過積載」級(160%)や、「ダブル過積載」級(200%)程度では、「ポイ」が「トリプル過積載」級と比べて少ないため、発電量という点では「真南向き設置」の優位が大きくなります。それでも土地に係るコストや、発電設備をあちらこちらに分散して持つことによる手間を考慮すると、1か所で詰め込むという選択肢の検討はあってもよいかと思いますが、もう少し真面目な「ダブル過積載」級の検討は、ネタが尽きたころにしてみたいと思います。「トリプル過積載」そのものの収益性を吟味するのが先だろという話もあるわけですが。

参考というか、こっちのほうは興味あるぞといわれそうなグラフ。春分・夏至・秋分・冬至(のそれぞれ前後1週間の中で発電量が多いと思われる日)のグラフで、「真南向き設置」と「東西背中合わせ設置」を比較してみましょう。あくまでも晴れていた日と想定されている日だけを選んでいますから、これだけで年間の傾向を示しているわけではありません。

まず、春分・夏至・秋分(の近くの日)であります。東西設置のミックスのおかげで、ピークがとんがらずに「ポイ」が少なく、逆に朝夕は真南設置よりも発電量が多くなるため、「東西背中合わせ設置」の勝ちのようであります。

トリプル過積載(TBC・東西背中合わせ30度・真南30度)春分ごろ

トリプル過積載(TBC・東西背中合わせ30度・真南30度)春分ごろ

トリプル過積載(TBC・東西背中合わせ30度・真南30度)夏至ごろ

トリプル過積載(TBC・東西背中合わせ30度・真南30度)夏至ごろ

トリプル過積載(TBC・東西背中合わせ30度・真南30度)秋分ごろ

トリプル過積載(TBC・東西背中合わせ30度・真南30度)秋分ごろ

逆に、冬至では「真南向き設置」の圧勝であります。

トリプル過積載(TBC・東西背中合わせ30度・真南30度)冬至ごろ

トリプル過積載(TBC・東西背中合わせ30度・真南30度)冬至ごろ

パネルの枚数を変えたり、傾斜角を変えたり、「スーパー過積載」級や「エクストリーム過積載」級あたりと比較したりと、いろいろいじるだけでネタを増産できそうなので、当ブログもネタ切れの心配をしなくてよさそうであります。

次回は、同じ面積での無難な(?)比較例、「東西背中合わせ設置10度」による「ダブル過積載」107.36 kW (352枚)と、一般的な「真南向き設置10度・20度」による「エクストリーム過積載」80.52 kW (264枚)を比較してみたいと思います。

■ お知らせ(1)
弊社のロクテックあびこ発電所(通称「ねぎソーラー」)(パネル 37.2kW・パワコン 29.7 kW)の発電量(TIGO EnergyによるDC側発電量(パネル発電量合計値))は、いつでもこちらからご覧いただけます。実際の売電量はTIGO EnergyによるDC側発電量の90%前後です。また、「ねぎソーラー」の過去の売電量は弊社発電設備の発電実績からご覧いただけます。

■■ お知らせ(2)
当ブログの次回の情報交換会は、2016年1月30日(土曜日)の予定です。そのさらに次は2月の案外早い時期かもしれません(近日決定予定)。ご参加表明は弊社(「合同会社ロクテック」)について・連絡先に記載のメールアドレス宛のご参加表明とわかる件名の電子メールにでお願いいたします。

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