過積載率アップのためのスーパー詰め込みで太陽光発電に挑む?・暫定版

間隔を詰めたらどのくらい発電量に影響するんかいね?というシミュレーション。

弊社の「なし1号」「なし2号」(いずれも仮称)は、それぞれ300坪ほどありまして、多少の逆勾配でも多少の影でも「300坪もあれば余裕だもんね」と高をくくっていたら、

  • 敷地が真南じゃないからちょっと影の計算が面倒
  • 影にかかるものがあるから影の計算がかなり面倒
  • 敷地全体が逆勾配(南から北に下る)で間隔の計算がかなり面倒

・・・な、ことは最初からわかっていたのですが、相当脳みそを使いました(笑)。

お恥ずかしいので計算方法は細かくは公開しませんが、詰めたらどうなるかシミュレーションをしてみました。とりあえず真南向きバージョンのみの暫定版であります。

例によって日射量データは茨城県内某所のNEDOのMONSOLAデータ、太陽の動きも同じ場所の緯度経度をもとにこちらのサイトで公開されている Excel ファイルで計算をさせていただきました。

結晶系のパネルを前提にしています。影の影響による発電量減は「影が少しでもかかるパネルの枚数の、全体の枚数に対する割合」(つまりセル1つでも影がかかればそのパネルの発電量はゼロとみなす)とし、同じストリングや同じパワコンにつながっている他のストリングの発電量には影響しないという条件としました。同じストリングのパネルはすべて同じ段にあって、同じように影の影響を受ける、という前提であります。理想的な接続方法を前提としている、とも言えます。

その他、細かい想定はいろいろと勝手にしています。ちょっとざっくりなところもありますが、そのへんは笑ってごまかしましょう。傾斜角は10度と20度と30度を想定しましたが、30度は大人の事情ではない事情で途中まで(1.5倍まで)しかシミューレションしていません。改良は近々してみたいと思います、時間と体力があればですが。

で、結果でありますが、まずグラフをペタリ。

アレイ間隔を詰めてみた場合の年間総発電量の落ち込みシミューレション(暫定版)

アレイ間隔を詰めてみた場合の年間総発電量の落ち込みシミューレション(暫定版)

グラフに「段」ができているのは、「セル1つでも影がかかればそのパネルの発電量はゼロとみなす」のせいであります。パネルごとではなく、クラスタごと(下1/3に影がかかれば発電量は2/3になる)にすると「段」が細かくなって、「段」ではなく、より「曲線」に見えるグラフになると考えられます。暫定版ですからそこはご自身で補正をお願いします。

真南向きの場合で傾斜角、間隔をいわゆる「架台高さ」(基礎部分を除く)の2.4倍以上とした場合の、それぞれの傾斜角の年間総発電量をそれぞれ100%とすると、傾斜角10度・20度の場合、

  • 間隔1.8倍まで詰めても年間総発電量は99%ほどを確保できるという結果でした。
  • 1.7倍だと98%を切り、このあたりから落ち込みが大きくなります。
  • 1.0倍だと10度・20度では90%近くまで落ち込みます。
  • さらに詰めて0.72倍(春分から秋分だと影がかからない)だと89%程度でした。
  • ちなみに0倍(つまり間隔を空けない)だと、10度で80%、20度で70%程度になりました。そんなことだれもやらないって。

この数字ほんまかいな、詰めたらもっと発電量が減るのでは、という気もするのでありますが、よくよく考えると、0.72倍とした場合、

  • 春分から秋分は影がかからないので、これで年間総発電量の6割をまず稼げます。
  • 残りの季節(年間総発電量の4割)も、4段架台のうち上3段は朝夕を除けばほぼ発電するでしょうと考えると、4割の75%で年間総発電量の3割を秋から春に稼ぐことになります。

合わせて夏に「6割」と冬に「3割」を合わせて9割ですから、外れていてもとんでもなく大外れということはなさそうです。

傾斜角30度の場合には10度→20度比べてさらに落ち込みのカーブが急です。1.8倍では98.5%でした。「大きな傾斜角」で「詰め込み」はあまりおすすめできないように思えます。30度では、詰め込んで影の影響を大きく受けるよりは、角度を抑えて1.8倍なり2倍なりの一定の間隔は確保するほうがよさそうであります。

なお、あくまでも「間隔」の話なので、パネルの面積は大きく変わりません。間隔を半分にしても、必要な敷地面積が半分になるわけではありません

と、いうことで、いわゆる「架台高さ」の2倍を目安に、もう少し詰めたらパネルがたくさん入るのに・・・というときには1.8倍くらいまでなら詰める、それ以上詰める場合には採算性をよく見極めて、という感じでよいのかなと思います。くれぐれも「1割多くパネルを詰め込むために、間隔を詰め込んでみたら1割発電量が落ちた」なんてことはないようにお願いいたします。(これなら詰めても詰めなくても同じでありますから、詰めないほうがコストが安い分ベターですね。)

ちなみに、弊社の「なし1号」「なし2号」(いずれも仮称)は、いわゆる「架台高さ」と、前後の架台のレベル差の合計の、1.8倍をなんとか確保して、「なし2号」(仮称)だけはかろうじて「スーパー過積載」に挑める予定です。逆勾配は苦しいですね。

■ お知らせ(1)
弊社のロクテックあびこ発電所(通称「ねぎソーラー」)(パネル 37.2kW・パワコン 29.7 kW)の発電量(TIGO EnergyによるDC側発電量(パネル発電量合計値))は、いつでもこちらからご覧いただけます。実際の売電量はTIGO EnergyによるDC側発電量の90%前後です。また、「ねぎソーラー」の過去の売電量は弊社発電設備の発電実績からご覧いただけます。

■■ お知らせ(2)
太陽光発電の設備の設計や購入に関するご相談をいただくことがときどきあります。技術的なご相談はお受けできることもありますが、業者さん(メーカーさん・施工業者さん・販売業者さんなど)の信用状態に関するご相談はいただきましても回答することはできません。「民間企業の寿命は案外短い」「この業界はいわゆる太陽光バブルで新参者がたくさんいてそういう業界・業者さんはだいたい(中略)」ということを念頭において、ご自身のご判断で業者さんはご選定ください。

■■■ お知らせ(3)
次回の情報交換会の開催予定は3月上旬は当ブログ主が多忙で、3月中旬はたぶんそれどころではなくて、3月下旬は世の中も慌ただしいので、全く未定であります。情報交換会の開催予定など、当ブログからのお知らせは当ブログの「メルマガのようなもの」でお届けしております。個別にメールさせていただくのは恐縮なので自由に登録してください(ご不要になりましたら自由に解除してください)なもので、一方的に広告メールを送り付けたりはいたしません。当ブログはたまにしか見ないけど情報交換会には興味があるという方におすすめであります。

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