24円時代の分譲物件とか選びを考えてみました。

27円時代の分譲物件選びを考えてみました。の続編というか、改訂版みたいな記事であります。

【ご注意】
このブログ記事は特定の分譲物件や分譲屋さんをおすすめするものでも、けなすもの(?)でありませんし、また、特定のセミナーの宣伝をして会員登録をさせて何かをいただこうとか、物件を紹介して1件うん十万円いただこうとか、そういうものではありません。

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買い取り単価とは関係のない基本的な事項は27円時代の分譲物件選びを考えてみました。を読んでいただくとして、昨今のお値段情勢の一考察であります。

分譲物件は相変わらずというか、「利回り9~12%くらいになるようにで値段が決まっている」みたいな感じであります。8年から11年で2倍になるんだからいいんだべさと思っている方もいらっしゃるようでありますが、きちんとコストを自分なりに計算をして、収益性を見極めないといけません。設備を持てば税金(固定資産税(償却資産))、土地を持っても固定資産税、儲かった分にも当然税金でありますし、見回りをしたり、草を刈ったりするのもコストであります。遠隔監視システムの運用費用もコストでありまし、分譲物件の中には結構なお値段の管理費な管理サービスを強制的にゴニョゴニョなんて事例もありました。

想定発電量を盛ってみたり、「土地付き」と謳っていながら土地代を別途として利回り計算に入っていなかったり(注: なんとかスタイルさんのことではありません・なんとかスタイルさんは土地代はきちんと含んで利回り計算をされています)、パワコンの電圧上昇抑制って何ですかとか、電圧降下ってなんですかレベルな業者さんもいたりいなかったり。社歴を自慢しているような会社もありますが、単に古臭い会社だったり、別の事業から参入してきて太陽光はシロウトだったりすることもありますからまあなんともなんともであります。20年間安全・安心の!とか、国が保証する!なんて言っている業者さんもあるようですが、そういう業者さんは20年経たずに(中略)だったり、買取単価の国による保障以前に製品や施工の保障のほうがアレだったりしそうであります。

逆に、税金とかコスト引いたら実質利回り3%とかじゃねえかとプリプリ怒っているような方もいるようではありますが、自分で調べて計算をしようというつもりのない方には、「事業」と名前のつくものはおやりにならないほうがよいのではと思うわけです。税理士センセとはお付き合いがなくても、ネットでググッて、役所に裏を取ればよいわけであります。中には弊社のような泡沫零細企業に電話をかけてこられて根堀葉掘り聞かれる方もいらっしゃるのでありますが、大切な事業の判断なのですから、しっかり金をとって責任のある仕事をされているところか、役所に聞くなどされたほうがいいのではと思うわけであります。

希少な()32円物件だとか、希少な()36円物件だと言われると、食いついてしまう方もいらっしゃるようでありますが、値段は上記のような決まり方でありまして、固定価格買取制度の高い買取単価でウマウマな売上のうち、かなりの部分が業者さんのウマウマになっていることも多々あるわけであります。24円で1.5個持つよりは、36円で1個持つほうが管理が楽だったりその他いろいろとメリットはあるわけではありますが、あわてて食いつくことで、高い買取単価のウマウマを業者さんだけのウマウマにならないように、収支はしっかり見極めたいものであります。

要は業者さんの出している数字やらセールストークは信用せずに、自分で計算すれってことでありますね。

そのときに参考になるのが、「自分で土地を見つけて」「敷材調達から施工は業者さんにおまかせ」の場合の総コストであったり、敷材のお値段と工事の費用の目安を知っていたりするとよりよいわけであります。このへんのコストをしっかり押さえておけば、とんでもないお値段の分譲物件をつかまされたり、分譲物件の比較・評価でやっちまった、ということはないのではと思います。「敷材調達から施工は業者さんにおまかせ」は最近はざっくりいって1kWあたり20万円、パネル80kW程度のぎりぎり「エクストリーム過積載」級では1,500万円から1,600万円くらいでありましょうか。このうち、パネル・パワコン・架台で900万円から1,000万円前後でありましょう。残りが工事費だったりケーブルなどの資材と業者さんの粗利だったりするわけであります。最近は工事費も結構上がっているようであります。安いことはいいことでありますが、それで健全な業者さんが立ちゆかなったり、粗悪工事がはびこっては本末転倒でありますから、適切な業者さん選びをしたいものであります。

フェンスや防草シートくらいなら自分で施工できるかもしれません。材料費はネットで調べればわかりますし、施工費用も施工にかかる時間からある程度は想像できます。

第二種電気工事士あたりをお持ちで、建設機械を調達して自分で操作して・・・なんていう、大人のDIYができる方なら、24円でもまだまだ行けそうでありますし、業者さんにおまかせでも、業者さんにウマウマされすぎなければ十分にやっていけそうであります。分譲物件なら、このへんの相場観をふまえて、分譲屋さんにあまりウマウマされすぎていないかを検討しつつ、土地を探したりそういった手間賃的なものとしてどうなのかいね、という評価が必要でありましょう。

大人のDIYはそれはそれで大人の趣味としては楽しいのは事実ではありますが、近隣や世間にご迷惑をおかけしたり、本業を他にお持ちの方が、副業的なDIYで怪我・事故で本業の穴を空けてしまっては本末転倒であります。そこのところは十分に注意しないといけません。

繰り返しになりますが、業者さんのいう利回りだとか、想定売電量・売電収入なんぞはあてにせず、自分で計算をして、さらに「事業」にかかるコストは自分できちんと理解しをした上で、収益性を見極めてご判断ください。計算上は見極めることができてもなかなか思い通りにはいかないのが「事業」ではありますが、まずは見極めができることが「事業」の第一歩であります。とはいっても、この業界は落とし穴だらけであります。一部だけ上場しているような会社ですら怪しいところもありますし、全部上場とか、ちがうところに上場みたいなところでも結構アレだったりするみたいであります。それなりに信用できそうな会社であっても、会社としての体裁をなしているとは思えない、ただのチケット売りのイベサーかよ、みたいな右から左で上前だけ跳ねているだけのようなレベルの対応のところもあったりなかったりよくわかりません。

「妥当な敷材価格・施工費用」「土地がすでにある または 土地がそれなりに安い」「日射量のよいところ」などなど、条件がある程度揃っていれば。24円でも行けるかなとは思っているわけでありますが、弊社としては、昨年度の決算が結構アレだったので、今年度はおとなしくしつつ、まあマイペースで、そうはいってもいろいろと気になるお年頃ではあります。

(弊社の)今年度も何卒、お付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。

コメント

  1. 匿名希望 より:

    >このうち、パネル・パワコン・架台で900万円前後でありましょう。残りが工事費だったりケーブルなどの資材で300万円とか400万円とか、業者さんの粗利だったりするわけであります

    型枠・電工・とびさんの単価が上がってるんで、粗利なんてそんなにもらえる場合はすくないですよ~。またパネル、パワコン、架台も、それなりメーカーですとその値段はきついですよ。
    (無名メーカー品もしくはメガソーラー級の発注なら、かなり下がりますけど。)

    また、36円、32円案件が高いのは、やっと最近パネル変更できるようになりましたが、
    メーカーもFIT認証提出させて、買取価格にあわせたシステム卸見積を出し、
    そこの住所には他の値段の見積は出させないからです。

    ばら売りの場合は、システム保証自体出しません

    あんまり業者をいじめないでくださいな。つぶれちゃいますから。w
    太陽光発電所自体利益が少ない工事です。アパートや家の原価率は3割ですけど
    太陽光発電で無名メーカー品で6~7割が原価です。
    家などに比べると宣伝やノベリティがせこい理由がわかるでしょ?

    • fppvfppv より:

      コメントありがとうございます。
      ちょっと古いデータ&結構アレな業者さんの数字を使ってしまったかもしれません。
      まともな業者さんにご迷惑がかからないようにしたいと思います。

  2. 匿名希望 より:

    あとDIY薦める場合は、事前にケガの保険に入ることを薦めないと
    恨まれますよ?

    副業で怪我したら本業の労災がでないですし、ケガでの欠勤で
    業務に穴を空けたら、業務専念義務違反や懈怠扱いで、
    会社を首になったりなどもありますし。

    • fppvfppv より:

      コメントありがとうございます。
      おっしゃるとおりでありまして、副業で何かやらかして本業に穴を空けてはいけないわでけあります。
      注意喚起を書き足したいと思います。

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