小型風力の55円/kWhはやはり、でありましょうか。


一匹目のドジョウはgdgdながらウマウマした方も少なくないようでありますが、そこで二匹目のドジョウも狙っているみなさんにとっては厳しい結果になりそうであります。やけどになっちまうのではと自覚した方々が各方面のコネをフル動員してロビー活動なんて始めそうな気もいたします。土地やら設備の仕入れを抱えてしまったヤーなみなさんとか、関連業種のみなさんとか。

二匹目にいろいろな形で突っ込んでしまったみなさんがあまりド派手なやけどをされていないことをお祈り申し上げます。

調達価格等算定委員会(第35回)‐配布資料
http://www.meti.go.jp/committee/chotatsu_kakaku/035_haifu.html

資料2 風力発電・地熱発電・中小水力発電について(事務局資料)(PDF形式:2,254KB)
http://www.meti.go.jp/committee/chotatsu_kakaku/pdf/035_02_00.pdf

(2-2)風力発電(20kW未満)のコストデータ
(資本費)

  •  FIT制度開始以降、現在までに得られたデータ件数は111件であった。平均値は137万円/kW、中央値は128万円/kWであり、想定値(125万円/kW)と同水準となっている。

(運転維持費)

  •  FIT制度開始以降、現在までに得られたデータ件数は21件であった。平均値は2.7万円/kW/年、中央値は1.8万円/kW/年となっている。(想定値は0円。)

(設備利用率)

  •  認定データ及び2016年6月~2017年5月の1年間に費用負担調整機関に報告された発電電力量から、各設備の設備利用率を確認した。その結果、全体の平均値は9.1%、中央値では7.6%となっており、想定値(16.7%)を大きく下回っている。

→ 平均値よりも中央値のほうが小さいということは、「一部は当たりな立地だけども、大半は残念な立地だった」可能性がありそうであります。風力に思い入れのある方々が先陣を切っている可能性が高いわけで、立地選びは比較的慎重だったのではとは思いますが、それですらこの状況ですから、その後乱入したヤーやらドジョウ狙いの方々の・・・で、来年のこの数字がどうなるのやらとちょっと気がかりです。

  •  以上のことから、前々回の委員会における事業者ヒアリングを踏まえ、仮に発電コストを2030年までに30円/kWh以下の水準まで低減させることが可能であるとしても、現在の電力市場価格を考慮すると、一般的な用途としては、FIT制度からの自立化は困難と考えられるのではないか。
  • FIT制度は、制度開始当初より、支援措置なしのマーケットベースでの再エネの導入を将来的に図るために、国民負担により現在の再エネのコスト高を一時的に補填する特措法による制度である。また、改正FIT法の趣旨は再エネの最大限の導入と国民負担の抑制の両立にある。
  • 委員会での事業者ヒアリングとFIT制度の趣旨を踏まえると、自家消費や防災用、離島等での活用といった特殊用途としてFIT制度外で進めていくことに意義はあるが、 FIT制度からの自立化が困難な小型風力発電については、55円/kWhといった高価格での新規認定を行い続けることは適当とはいえないのではないか。 他方、20kW以上の風力発電と同じ買取区分でコスト効率的に事業を実施する案件については、20kW以上の風力発電と同区分として取り扱うこととしてはどうか。

→ 「小型だからって特別扱いしても将来のFIT制度からの自立はできそうもない、大型の風力と同じレベルでコスト効率的でやるならどうぞ。」ということのようでありますね。太陽光とちがって、風力の場合はアレがアレしてますから、価格はアレなわけで、結局、アレとヤーがそういうことであります。太陽光のような急激な価格低下は難しそうでありますね。

来年度の調達価格等が決まったわけではありませんが、大きな異論があった感じでもないようですし、流れとしては特別扱いしないぞ、ってことでありましょう。

三匹目のドジョウにもいろいろと問題とありそうですし、あまり熱くなる前にちょいと慎重にいかないとであります。

不動産投資に回帰される方も、太陽光でもう少し粘る方も、四匹目のドジョウを探される方も、まずはまったりとこちらをクリックであります。

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