メッカな場所での検討委員会、6回目であります。


日射量のよい場所でありまして、太陽光関係の実証研究も行われる、いわゆる太陽光のメッカとも言われる山梨県北杜市でありますが、当ブログの読者のみなさまにおかれましては、そんなところ知らないよという方はまずいないと思います。メッカゆえに昨今のいろいろな問題もまっさきに顕在化するエリアでもあります。

北杜市太陽光等再生可能エネルギー発電設備設置に関する検討委員会について
https://www.city.hokuto.yamanashi.jp/docs/5334.html

検討委員会の概要
北杜市太陽光等再生可能エネルギー発電設備設置に関する検討委員会(以下「委員会」といいます。)は、再生可能エネルギー、特に太陽光発電設備の設置に係る推進、また、抑制という課題に対して、地球温暖化対策など様々な観点を踏まえてご意見、ご議論をいただく組織です。課題に対し、条例化も含めて検討等を行うもので、審議会のように、諮問答申等を行うような位置付けではありませんが、最終的には市長への提言を行うものです。

委員会は、市内に住所を有する者、太陽光等再生可能エネルギー発電事業者、市議会議員及び学識経験者で構成します。

第6回の議事録が最近公開されたようであります。

第6回会議録(H30.5.31開催) (PDF 365KB)
https://www.city.hokuto.yamanashi.jp/fs/8/2/8/4/2/_/__________6__.pdf

抑制派、推進派のそれぞれに生の声を知ることができるわけでありまして、メッカな北杜市で太陽光発電事業あるいは事業のようなものをしようと思われている方も、新住民にはあまり優しくない北杜市以外で太陽光発電事業あるいは事業のようなものを検討されている方にとっても、参考になるのではと思うわけであります。委員の方の中には、太陽光発電事業あるいは事業のようなものに対してなかなか厳しい意見もあるわけでありますが。また、今回は経済産業省や山梨県の職員の方も出席されたようであります。

委員(抑制派と思われる方):

  • 一番の問題は、特に50kw未満もそうですけれども、事業者の良心に頼っている部分があるわけです。
  • 全く届出をしないで過積載を行なった所が雪で架台ごと潰れました。そういうこともありますが、例を挙げるには枚挙に暇がないほどあります。
  • その分割案件ほど認定を取るのが簡単なので、業者の質も設置方法も非常に悪い、周辺住民への説明もない、すべての問題がいっぱい詰まっています。
  • ほとんどが不適切案件だと北杜市の場合は思います。
  • ただ、圧倒的に50kw未満の個人事業者とか、例えばJPEAに加入しているのは何社でしょうか。135社くらいですよね。実際に、全国に何十万という個人事業者、あらゆる職業の人が太陽光に入っているわけです。その人たちが問題を起こしているわけですよ。
  • 実際に、零細企業がやっているのは場所も悪いし、すごく小さいし、住宅地の真ん中であったり、そこを大手が買いますかというような所ばかりなんですよ。
  • 県と市で条例を作れば、言ってみれば認定の取消しに繋げることができるというふうにということが確認できましたのでわかりました。
  • 大雑把に言いますけども、そのうちフェンスがある所は70%、不完全ないしなかった所は30%、標識があった所は24%、不完全あるいはなかった所は75%。これは完全に5月の時点に我々が歩いて見たんです。4月はとっくに過ぎている。その時点でもまだそういう状況はありました。
  • まず、対象となるのは10kw以上、これは今の指導要綱と同じです。ただ、やはり分割案件というものが色々ございまして、必ずしも49.5kwとか、50kw未満の分割案件ではありません。40kwというのもありますし、9.9kwをたくさん並べている事業者もあります。ですから、あくまでも太陽電池の出力が10kw以上。そして分割案件の場合は一団として考えるということを前提としております。
  • だいぶ以前の委員会で(委員H)から「自分は40%の建ぺい率でやっています、やはりそういうことにするべきじゃないか」という事業者の方からも非常にいいご意見をいただきましたので、建築物と同じような建ぺい率ができたらいいのではないか。
  • そして、次の②の分割案件によって林地開発逃れというのがかなりあると私は思っています。実際、一番よくテレビに出ている一つの案件がありまして、1.8haに何社もの複数の事業者が入っています。多分時期をずらして設置されたということで気がついたらトータルしたら1.8haになっちゃいましたということだと思うんですけれども、それで毎年台風や雪があると水が溢れて浄化槽がいっぱいになって使えないということが何回も起こります。今年も3回くらいそういったことが起こりました。
  • そして、あくまで規制条例ですから条例に違反した場合には、氏名の公表と罰則という方法を考えています。過去に皆さん前任の部長さんたちとか色々聞いたと思いますが、「『氏名の公表なんて誰も怖くはない、どうぞ公表してください』と皆さん言う」と言われた方も何人もいらっしゃいました。ですから、特に太陽光設置事業者が今私が見た中で北海道から九州までいます。設置後一度も来ない事業者がたくさんいます。その人たちが氏名の公表を恐れるのかと思えば非常に難しいところもありますので、氏名公表と罰則というのは二つ必要ではないかと思います。

委員(推進派と思われる方):

  • 実際問題、認定を申請してもう1年近く出ていない案件も21円であると。一方、42円はずっと着工しないで放置されていると。そんな42円で権利を取っている人はもういい加減全部ここでチャラにしてもらって、21円の人をどんどん入れてもらいたいですね。そうすれば電力のコストは下がるし未来は明るいと思うんですよ。まずそこのところから変えてもらいたい。今回の議論の中では少し違うんですけれども事業者側としてはそう思っています。本当に真剣にやりたい人がいるんですね。
  • 廃棄が義務じゃなくて、事業者としては継続して60、80年発電事業を行ないたいんですね。そうすると利益が出てきてコストが下がると。さっきの21円の話じゃないんですけれど、善良な事業者は5円でも10円でも売りたいです。今は42円で20年で儲けて終わりにしようという人がいるから問題になっていると思うんですね。1円でも5円でも発電して電力に寄与できれば私は生きている限りは続けたいと思います。だから、経済産業省の考えとして安いコストで太陽光を発電する人にもっと温かい目を向けていただいて支援して、うちの会社も潰れそうなんですよ。安い値段でも発電できる環境を早く作ってもらいたいと思います。

お上のお言葉:

  • 事業者の良心に頼っているということについてもなるべくやれる対応を今順次進めているところであります。自治体等から経済産業省に情報を頂いて、そこで個別の事業者に確認を取ったり、指導を行なっている例はあります。それを公表はしていませんが、今後、認定取消しまでいった場合、事例として紹介できることになれば、抑止力になると思われます。
  • 太陽光発電協会と協力をして発電事業の評価ガイドというものを作っています。最低限こういった要件を具備するのが正しい発電所、発電事業であるというものを、業界としての客観指標として見せられるように作成するものです。それを作った上で、それぞれの事業者が自己採点をする方向にうまく動いてもらえるようにしたいと思っております。自分の発電所が「20年以上保つかな」というのを考えてもらえるきっかけになるようなものを作りたいと思っています。このタイミングで点検する、メンテナンスをするというきっかけになれば、良いと思います。そういったものがうまく動き出すと、先ほど売られているというお話がありましたが、小さな発電所が売買されるようになると、大きな資本の方が作り直しながら発電事業を行うというようにならないか等と考えながらやっているところです。
  • 廃棄の問題についても、20年でFITが切れますが、それ以降も使って頂きたいというのはその通りです。我々もせっかく作った発電所が国の費用を投入しないでも自立して、国内の発電事業としてしっかり回していただきたいというのはその通りだと思いますので、そのための支援を我々としても考えていきたいと思います。

北杜市でやんちゃしているような事業者のようなものと一緒にしないでよという方も、ちょっと反省しないとと思われた方も、うちは慎ましくやってますという方も、今後の情報収集のためにも素晴らしいブログの数々へどうぞであります。

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■ お知らせ(1)
太陽光発電の設備の設計や購入に関するご相談をいただくことがときどきあります。技術的なご相談はお受けできることもありますが、特定の案件に関するご質問で検討・回答に時間がかかるようなものをタダでいくらでもというわけにはいかないことはご理解ください。ブログのネタにできるような一般的なご質問は結構お答えできるかもしれません。また、業者さん(メーカーさん・施工業者さん・販売業者さんなど)の信用状態に関するご相談はいただきましても回答することはできません。「民間企業の寿命は案外短い」「この業界はいわゆる太陽光バブルで新参者がたくさんいてそういう業界・業者さんはだいたい(中略)」ということを念頭において、ご自身のご判断で取引業者さんをご選定ください。信販審査通ってもアレ、公庫の融資審査通ってもまたアレ、こっそり見積もりの金額を上げられたり、こっちが発注しますといってから1割近くも値段を上げられたり、インターネットがつながらない状態で遠隔監視システムを中途半端にそこに物理的に付けただけで(以下略)などなど、業者さん選びの引きの弱さは自信があります。そんなわけで業者さんの信用状態のことは当ブログ主は聞かないほうがいいと思います。ねぎソーラーの頃は恵まれていたんだなあとひしひしであります。

■■ お知らせ(2)
最近、分譲物件のご購入に関するご相談を多くいただいております。利回りだけを見て検討されていると思われるケースが少なくないようでありますが、メーカーさんや業者さんがまともな根拠もなくシミュレーションをしていると思われる例(「実績」と言いながら近くに比較対象になっているべき設備が存在しないもの・明らかに発電量を多く盛りすぎと思われるもの・いわゆる過積載のいわゆるピークカットをシミュレーションでまともにやっていないのに実績自慢をするような例)や、土地代が含まれていないのに土地付きとかなんじゃそりゃというものもあったりしますし、土地賃料を抜いて利回りを計算したり、利回りを2倍近くに盛っている例もありました。シミュレーションやそれをもとにした想定利回りは「シミュレーションなので保障しません」でなんとでも言い逃れができるものではあります。イケイケなのか下請けに丸投げなのか担当者が勝手にやり放題なのか、結構いい加減な会社さんもこの業界には少なくないようであります。また、支払い条件(特に多額の前払いの要求・多額でなくても要注意ですが)にも十分ご注意ください。どうかみなさまにおかれましては、取引先選び・物件選びは自己責任という大前提のもと、利回りのみならず将来の収支をよくご検討の上、価格の適正さをご自身の責任において見極めてご判断をされますようお願い申し上げます。


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2 thoughts on “メッカな場所での検討委員会、6回目であります。”

  1. 解決策は簡単なんですけどもね。

    塊として、隣接する発電所が50KW以上ある場所については、全部に電気主任技術者選任を義務化。
    他人だろうが、偶然だろうが、開発事業者も関係なく、電気主任技術者選任です。
    オーナーがいやなら売却なり取り消しということで。
    これで最低限国の資格を持った管理者が置かれることになります。
    分割で高圧逃れができただけでもおかしいんですから。

    管理が行き届いてないんなら電気主任技術者を締め上げればよいだけです。
    低圧1基なら電気工事士を選任でもよいとは思いますけどね。

    1. コメントありがとうございます。
      そうなるときに備えて、当ブログ主、第三種電気主任技術者試験合格目指してがんばります。
      (一部科目のみ合格しましたが、その後沈没しました。)

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