ゆっくり選んでみたい、太陽光発電設備向け格安SIM選び。(1)


発電設備のネット環境をご自身で準備をされている方向けの記事であります。

特定の機器とは紐付けされていないネット環境があれば、当然乗り換え・切り替えも自由です。発電設備のネット環境は格安SIMで作られている方も多いかと思いますが、格安SIMの料金も長期間で見ると結構な金額になります。固定費の見直しは事業の収支ににも直結します。自由であればもちろんいろいろと面倒やリスクはありますが、収支の見直しの余地も大きくなります。

発電事業者向けに候補になりそうな格安SIMの具体的な比較は次回かその次回くらいの記事で記事にしたいと思います。過去にも何度か記事にしていますが、更新・再整理をする感じを予定しています。


と、いうことで、格安SIM選びのポイントを今回の記事ではちょっと整理してみます。

1. 設置場所はデータ通信のエリア内か。

これはとても重要です。いわゆる格安SIMにはドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線利用のものがあります。あとは楽天モバイルとか。どれを選ぶかの判断の際の、基礎的な情報になります。特にこだわりや事情がなければ、ドコモ回線が無難ではあります。

当ブログ主は、発電設備用はすべてドコモ回線ですが、微妙なエリアで発電事業をされている方は、どこの回線がいいかを実地でよく確認されることをおすすめします。

2. どのくらいの容量が必要か(MB/日とかGB/月とか)。

どのような機器が通信をして、どのような使い方かで積み上げていくことになります。発電量の遠隔監視システムであれば1日のデータ量がどのくらいかを、製造元なり納入元なり、あるいはすでに同じシステムを使われている方からの情報収集で把握できるでしょう。

監視カメラは使い方に大きく左右されます。必要なときにちょっと見るという使い方の方もいるでしょうし、常時最新の動画を送信させるような使い方もあるかもしれません。どのくらい、どんな使い方をするかで、必要なデータ容量を計算する必要があります。

当ブログ主の場合、発電量の遠隔監視システムはいろいろ使っているのですが、5MB/月とか10MB/日のデータ容量のものもありますし、最大で120MB/日のデータ容量のものもあります。カメラは雑草とか積雪とかが気になったときに確認する程度なので、確認したときに1日に数MBとか十数MBですが、1か月の平均でみると、ほとんど気にならない程度です。

3. そのうち、どのくらいの高速通信(いわゆる「ギガ」)が必要か。

格安SIMの料金設定は「月3GBまで700円・超えたら低速通信になります」といった料金設定のものと、利用したデータ量に合わせて料金が上がる「月3GBまで900円、5GBまで1,200円、8GBまで1,500円、・・・」といったような階段状に料金が上がるものがあります。いずれの場合も、「**GB」が利用可能な高速通信の容量です。

しかしながら、すべての通信で必ずしも高速通信が必要なわけではありません。一般に発電量の遠隔監視システムのデータはそれほど重くないので、高速通信ではない、低速通信でも問題ないことが多いです。格安SIMの中には、任意のタイミングで高速通信から低速通信に切り替える「節約モード」などと称する機能があるものがあり、「節約モード」時にはデータ容量が消費されません。このような機能がある場合、いつもは「節約モード」にしておき、監視カメラで見たいときだけ高速通信の切り替えることでデータ容量の消費を節約することができます。

なお、低速通信だけを使う客は格安SIM業者にとってはありがたいお客さんではないと思います。中には低速通信でえげつない量の通信をするユーザーもいるため、多くの格安SIM業者では、「3日間に300MB以上使った場合には速度制限」といったお仕置きモード発動の条件があります。お仕置きモード時の速度は格安SIM業者によってかなり異なるようですが、継続的にお仕置きモードがかかる状態ではカメラでちょっと見たいというときにも不便です。低速通信をメインで運用する場合には、お仕置きモードにあまりかからないようにSIM選び・料金プラン選び(データ容量選び)をしたいものです。

自分の場合、高速通信が必要になるかもしれないのは監視カメラのみ、ときどきちょっと様子をうかがいたいという程度で、常時動画のデータが流れるというものではないので、高速通信は100MB/月とか、SIM 3枚合計で1GB/月とかでも十分という感じです。120MB/日の通信が生じる発電量の遠隔監視システムが入っている発電施設には、お仕置きモードのない格安SIMを使っています。

4. 複数枚のSIMの契約をなるべくまとめたいか、また、データ容量を複数SIMで共有したいか。

複数の発電設備をお持ちで複数のSIMが必要な場合や、ご自身でスマートフォンや発電設備以外の4G/LTEルータをお持ちの場合、格安SIMの契約をまとめたり、複数のSIMの間でデータ容量を共有できたりすると便利ではあります。(気にしないという方ももちろんいらっしゃると思いますが。)

格安SIMの中には、1契約で複数枚のSIMを持ててデータ容量を契約できるものや、本人や家族の複数の契約を紐付けることでそれぞれが持っているデータ容量を融通できるものがあります。データ容量を無駄なく使えることで、結果的に通信費の節約につながる可能性があります。

  • 「スマホとかポケットWifi + 高速通信をときどき使う一部の発電設備」でギガを融通
  • 「残りの発電設備」の格安SIMは安さ重視、契約はまとめて管理できると便利

という感じに、自分は整理をしつつあります。

5. いわゆるバースト転送機能は必要か、それともこだわらないか。

低速通信時(いわゆる「節約モード」を含む)に、最初の数秒間だけは高速通信となる機能です。発電設備の遠隔監視目的であれば効果を実感することはほとんどありませんが、ご自身のパソコンやスマホでの通信の際にはあるとありがたい機能です。


・・・、こんな条件をあらかじめ整理しておくことで、格安SIM選びが捗るのかなと思います。ということで、具体的な格安SIMの比較は次回以降の記事にしたいと思います。

知ってるよ、また怪しい鳥の格安SIMとか楽天モバイルアンリミを押してくるんだろと予想されている方も、まさかのOCNモバイルONE旧料金プランだろと予想されている方も、みなさまけんかはなさらず、以下のリンクアイコンをクリックでお役立ちな情報をお探しください。
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