Q 太陽光発電施設を作って売電事業するのに、法人設立は必要?

A 必ずしも必要ではありません。個人事業主としてでもできます。ただし、「個人事業主」で「低圧(50kW未満)の太陽光発電施設による売電」の場合、「事業」「事業所得」として税務署が認めてくれず「雑所得」にされてしまうケースもあるようです。事業ですと言えるだけの体制が必要でしょう。「事業所得」と「雑所得」の扱いの違いは「事業所得 雑所得」で検索をしてみてください。

Q 法人化のメリットは?

A 詳しいことはそこらの本屋で売られている本を見るか、税理士さんあたりに相談されるとよいでしょう。弊社は「会社というものを作ってみたい」「個人とは明確に分けて、将来的な借入は法人名義でしたい」「社長ヅラをしてみたい(合同会社なので「社長」ではなく「代表社員」ですが)」「旅費規定を整備した上で、日当・宿泊費で節税したい(出張のようなものが多いので)」をメリットとして考えています。

なお、「個人の所得税は累進課税、法人税は(ほぼ)税率が一定だから、稼ぐなら法人が有利」というのは事実ではありますが、デメリットも考慮すると、50kW(未満)太陽光発電を1つ・2つ程度ではこのメリット自体はそれほど大きくはないと思います。

Q 法人化のデメリットは?

A いろいろと面倒です。設立手続きが必要、その後もいろいろな手続がいる、赤字でも毎年7万円は税金を持っていかれ・・・、いえ、納税をして社会に貢献ができる、会社としての税務手続きもいろいろある(法人税は個人の所得税なんぞよりももっと面倒)です。税理士さんにお願いすれば当然コストがかかります。また、税務調査に狙われる(?)確率も上がるとか。まあやましい点がなければどってことないことですが。

また、法人は社会保険の強制適用事業所です。役員・従業員は ★原則として★ 社会保険(厚生年金・健康保険・雇用保険・労災保険)に加入しなければならなくなり、その事務の手間と保険料の会社負担が発生します。(ただし、国民年金や国民健康保険よりは内容はよいことにはなっていますから、デメリットのみということはありません。)

そのため、まず50kW(未満)太陽光発電を1つやってみるかという程度であれば個人事業主としてされることも十分選択肢に入るのではと思います。この場合、1つであれば、(収入はそれらにには得られますが経費もいろいろとかかりますから)所得への影響はそれほど大きくはならないのではと思います。

Q ★原則として★ってなんだよ?

A 例外がある、ということです。言い換えると「必ず」ではありません。正確なことは然るべきところにご相談ください。ちなみに弊社の場合は、日本粘菌なんとか(国営粘菌ねずみ講の元締め)事務所に相談に行って、いろいろと確認しました。そのへんの掲示板で教えてクンをして正確か不正確か微妙な情報を集めるよりは、しかるべきところに聞いたほうが絶対によいです。

無給の役員は加入できない(保険料を徴収できないから)、いわゆる短時間労働者(現在は週30時間以下・平成28年10月からは週20時間以下らしいですね)は厚生年金・健康保険は適用対象外です。

逆に、会社員等をやめて法人をつくって起業、という場合には国民年金や国民健康保険に加入するよりも、月5万円でも給料を法人から受け取って、そこから保険料天引きで社会保険に加入のほうが、結果的に割安でいろいろとお得な場合もあるかと思います。

Q 法人と個人、税金はどうちがう?

A 基本的な計算方法は同じですが税率やらその他細かいところで差異があります。50 kW(未満)の1設備、年間売上(収入)200万円、減価償却費100万円/年(17年償却)、地代10万円/年とすると、ここまでなら利益(所得)は90万円/年になります。ここからもちろん点検に行ったときの交通費だとか、お掃除道具だとか、草刈り・刈払いマシーンの購入費用やら燃料費やらももちろん経費です。有益な情報を仕入れるための「情報交換会」なる集まりの会費も事業と関係があれば当然経費でしょう。固定資産税(償却資産)ももちろん経費です。

法人で旅費規程を適切に整備すれば、旅費規程に基づき従業員に支払った日当・宿泊費などは法人の損金計上にできます。他方、受け取った従業員側では課税対象にはならない収入なのでお得であります。

いやらしいのは、個人の場合、所得が大きいとそこにかかる税率が上がりますし、また、国民健康保険に入られている方の場合にはこの保険料が所得に連動してぼったくりと言いたくなるくらいに上がったり、その他いろいろな所得制限のある行政サービスの対象から外されたりということがあります。そのあたりも踏まえて、法人にしたほうがいいか、法人からいくら給料をとるかをよくご検討ください。

・・・と、総合的に考えると、個人や弊社のような零細法人が1つか2つくらいの設備をもって、こまめに現地へ見に行ってあれこれ太陽電池モジュール(パネル)を愛でているようでは大した儲けではありませんから、税金で損得があってもたかが知れています。税額や損得はみなさま個々のケースで相当に変わってきますので、然るべきところにご相談をされるなり、ご自身でお調べになることをおすすめします。

Q 会社をつくれば副業していることはバレませんよね?

A バレるという前提でいるべきです。法人を設立してみるとわかりますが、知らない会計事務所などから「法人設立おめでとうございます」と頼んでもいないのにお祝いのDMがたくさんきます。あなたのことを知らない人でも法人を設立したということがわかる(法人の登記簿はだれでもとれます)のですから、あなたのことを知っている人に法人設立が知れるのも時間の問題と思っておいたほうがよいです。

よって、会社にばれないようにするために個人ではなく法人、という考えはおすすめできません。どうしてもということであれば、資本金のうちの大きな割合を用意して法人を設立して社長さんを雇って、「大きな割合」を使って会社を実質支配する方法でしょう。これなら「事業をやっています」ではなく、「株を持っています」「投資家です」であります。

特に「コームイン」と呼ばれる人種の方は、あまり危ないことはなされないほうがよろしいかと思います。うっかり飲み会で口にしてしまったばっかりに通報なんてことだってあるかもしれません。会社員なら「エクストリーム社畜の誓い」で許されるかもしれませんが。

Q 資本金はいくらがいい?

A 制度上は1円でも法人設立は可能です。ただし、資本金の大きさは会社の信用を評価する際のパラメータの1つでもありますし、事業をやるための「元手」ですから、それにふさわしい金額とすることをおすすめします。こぢんまりと始める場合には、以下の金額が人気のある資本金の区切りのようです。ちなみに弊社は666万円です。

  • 「100万円」: きりがいい
  • 「300万円」: 旧有限会社の最低資本金
  • 「500万円」: 一部の許認可で必要な最低資本金
  • 「合同会社の場合は(約)857万円以下」: 登録免許税の金額が6万円で済む限度額
  • 「1,000万円未満」: 設立後、2期目まで消費税の免税事業者になるための要件

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